M田の日記

M田の日常と1/3の純情な感情を綴る日記

【それでも尚、、、】



それでも尚、

僕は君が好きなのです。



君は

無口でぶっきらぼうで、

頑固で気難しくて、

人付き合いが下手で、

人の分まで動いちゃって、

なのに気づかれなくって、

人の痛みに敏感で、

人の心にふわっと寄り添う。

胸の痛みを緩和させてくれるその共感力とか人間じみたところとか

強がるところとか弱さを隠すところとか不器用なところとか

人に無理に好かれることもせず、

仲間のために怒れたり、


なんて人間味があるのだろう。




いつもふわふわとゆるゆると

掴んだかと思えば指の間からすり抜けて

昨日まであんなに近づいたと思ったのにもう実体がない。



そんな君を、雲だと思う。


そんな君を、魅力的だと思う。



初めて逢ったのは、

去年の3月頃で初対面なのに初対面の感じがしなくて不思議だった。


マスクをしてた君は、スラッとした背丈に気怠そうな空気を纏ってた。

最初の印象はそれだけだったはずなのに

いつの間にかその数ヶ月後の5月にはこんなにも惹かれる存在になっていたなんて。



君に惹かれてしまったばっかりに、

知らなくていい感情も知ったし、

初めての感情も知った。


この感情が正直なんなのかわからないのだけれど、

君を知るまではなかった感情だというのは確かだ。


君に惹かれてしまったばっかりに、


幾多もの眠れぬ夜を泳いで、

幾多もの滑る雲を見上げて、

幾多ものあまねく星々を数えた。


馳せた想いは幾重もの切なさを編んだ。



織っても、織っても、

未だ尚、完成することのないこの想いの行く宛を

自らの心臓ながら、自らの感情ながら、

そんな僕でさえわからないのだから仕方ない。



君と数分すれ違うだけなのに、

僕はどれだけの歳月、3時間前に起きて身なりを綺麗に整えてきたことか。


君と朝、一言でも話せるか話せないかで

どれだけ僕の心は一喜一憂してしまうことか。




本当になんで君なんだろう。

もっといっぱいいたんだ、

君がいなかったら。


もっともっといっぱいいい人はいたんだ。


なのに、


なんで君なんだろう?

なんで僕はこんなにもあの人じゃなきゃダメなんだろう?



君を好きな理由なんて考えたって意味がない。


君が誰にどう言われてたって好きなんだ。



バカだなって思う。

本当に。

なんて不毛な恋なんだろう。


君を想って胸を痛めたって、

泣いてしまいそうな夜を浮き彫りにされたって、

君の前でそれを出せない。

君の前で僕を出せない。

君の前で本音を語れない。

照れた顔も見せれない。


君を前に手も足も出ないんだ。


近付きたいのに、

近付いてはいけない人のような。

でも一緒にいると安堵して心から落ち着けるような。




こんな不毛な恋はするもんじゃない。



こんなにも胸を締め付ける君への感情を、

僕はどう扱えばいいのかわからない。



わからない。



恐らく、この先ずーっとわからないのかもしれない。


いつ終わるのかも、いつ覚めるのかも、

全く見当もつかないけれど





当分の間、きっと僕はこのままだ。


きっと僕は君を好きなままなんだ。